「遮光カーテン1級」と聞くと、どんなイメージを持つでしょうか。「これなら真っ暗になる」「どのメーカーのを選んでも同じ」――そう思っていませんか?実はそれ、大きな落とし穴です。結論から言うと、遮光1級と表示されていても、その遮光の方法や実際の暗さ、機能性には大きな違いがあります。この記事では、多くの解説記事が触れていない「1級の中のグレード差」を徹底的に解説し、あなたにぴったりの一枚を選ぶための納得の軸をお伝えします。
遮光1級ってそもそも何?3秒でわかる等級の基本
まずはおさらいです。遮光カーテンの「1級」は、日本インテリア協会(NIF)が定める遮光性能の最高ランクです。JIS L 1055 A法という試験方法で測定された遮光率が99.99%以上のものを指します。ちなみに2級は99.80%以上、3級は99.40%以上です(参考:TOSO公式コラム、2024年)。この数字だけ見ると、「どれもほぼ同じじゃない?」と思われるかもしれませんが、ここがポイント。1級の中でも、さらに細かなグレードや、呼び方、性能差が存在するのです。
「遮光1級」と「完全遮光」の違いを知っていますか?
インターネットでカーテンを探していると、「完全遮光」という言葉を目にすることがあります。この「完全遮光」、実はJISやNIFの公式な等級区分ではありません。しかし、多くのメーカーが「1級」とは別に「完全遮光」モデルを展開しています。ここが、ユーザーが最も混乱しやすいポイントです。
両者の違いを、私が独自にまとめた比較表で見てみましょう。
| 比較項目 | 遮光1級(標準) | 完全遮光(遮光率100%を謳うモデル) |
|---|---|---|
| 遮光率 | 99.99%以上 | 100%(完全に光を通さないとされる) |
| 実現方法 | 黒い遮光糸を織り込むなど、生地自体に遮光性を持たせる(参考:TOSO) | 生地の裏側にアクリル樹脂コーティングや黒いフィルムを貼る、または複数層のボンディング加工を施す(参考:ジャストカーテン) |
| デザインの多様性 | 比較的豊富。色や柄のバリエーションが多い。 | 非常に限られる。加工の関係で無地やシンプルなデザインが中心(参考:カーテンズ等のECサイト情報)。 |
| 生地の質感・重量 | 通常のドレープカーテンと大差ないものが多い。 | 重くなり、ごわごわする傾向がある(参考:TOSO)。 |
| 付加機能 | 遮熱・保温効果はあるが、製品による差が大きい。 | 遮熱・保温、防音効果が非常に高い傾向がある(参考:ジャストカーテン)。 |
| 価格帯 | 中価格帯〜高価格帯まで幅広い。 | 高価格帯に設定されていることが多い(特殊加工のため)。 |
(出典:各項目の情報は、TOSO「遮光1級カーテンの効果を2級・3級と比較!」(2024年)、ジャストカーテン「おしゃれな遮光カーテン!」、および複数のECサイトの商品一覧を基に作成)
この表を見ればわかる通り、「遮光1級」というラベルだけでは、生地の重さやデザインの幅、追加機能までは判断できません。「とにかく光を遮りたい」のか、「デザイン性も重視したい」のかで、選ぶべき製品は変わってくるのです。
それでも「完全遮光」を選ぶべき?メリットとデメリットを徹底解剖
では、完全遮光モデルを選ぶメリットとデメリットは何でしょうか。
メリット:光だけでなく、熱や音もシャットアウト
何より最大のメリットは、その名の通り「光を完全に通さない」点です。遮光1級(標準)でも、太陽光を強く当てるとごくわずかに光が透過しますが、完全遮光モデルではそれがありません。そのため、寝室やホームシアタールームなど、文字通り「真っ暗」な環境を作りたい方に最適です。また、高密度な生地やコーティングにより、遮熱性や防音性も標準的な遮光カーテンよりも高い傾向にあります。
デメリット:重さ・デザイン・コストのトレードオフ
一方で、デメリットも無視できません。まず、生地が厚く重くなるため、カーテンレールの耐荷重を確認する必要がありますし、開閉時の手間も少しかかります。また、コーティング加工のためにデザインが限定されがちで、おしゃれなインテリアに合わせたい方には選択肢が狭まってしまいます。そして何より価格帯が上がるという点は、予算を握る大きなポイントです。
意外と知られていない「1級」の落とし穴
ここで、絶対に知っておいてほしい注意点を二つお伝えします。
① 遮光率99.99%でも「完全な暗さ」ではない
前述の表の通り、遮光1級(標準)は99.99%以上の遮光率ですが、それは「光を通さない」という意味ではありません。実際の使用感としては、晴れた日の昼間にカーテンを閉めると、部屋は薄暗くなりますが、人の顔がうっすらと認識できる程度の明るさが残ると言われています。つまり、「真っ暗」を求めるなら、完全遮光モデルへのステップアップが必須、というわけです。
② 通気性が悪いというリスク
もう一つ、意外と見落としがちなのがカビのリスクです。遮光性の高いカーテンは、生地の密度が高い、またはコーティングがされているため、通気性が悪くなります。TOSOのコラム(2024年)でも指摘されている通り、結露が発生しやすい環境で使用すると、カーテンの裏側にカビが生えやすくなるというデメリットがあります。これは遮光1級(標準)でも完全遮光モデルでも同様に言えることです。
じゃあ、結局どれを選べばいいの?あなただけの判断基準
さて、ここまで読んでいただいたあなたは、もはや「遮光1級」という言葉だけに惑わされない賢い消費者です。最後に、自分に合った一枚を選ぶためのフローチャートを頭に入れてください。
- 「とにかく真っ暗にして、かつ防音効果も期待したい!」
→ 完全遮光モデルを選びましょう。デザインや価格は妥協点になるかもしれませんが、目的は確実に達成できます。 - 「そこそこ暗くなればいい。デザイン性や価格を重視したい」
→ 遮光1級(標準)の製品から選びましょう。色や柄のバリエーションが豊富なので、インテリアに合わせやすいです。ただ、「薄暗い」という感覚は事前に許容しておいてください。 - 「今のカーテンでもそんなに気にならない。安く済ませたい」
→ 3級や2級も選択肢に入れてみましょう。予算を抑えられます。
「遮光1級」を賢く選ぶために、覚えておくべきこと
遮光カーテン1級は、日本インテリア協会が定める性能の高い製品群です。しかし、その中身は「標準的な1級」と「完全遮光を謳うモデル」で大きく異なり、性能、デザイン、価格にトレードオフの関係があります。重要なのは、「遮光率の数字」だけを見るのではなく、「自分の生活スタイルや求める暗さのレベル」に合わせて、製品の実態を理解して選ぶことです。
今回ご紹介した「1級の中の格差」という視点を持ってショッピングをすれば、あなたの期待を裏切らない、本当に満足できる一枚に出会えるはずです。ぜひ、この知識を武器に、理想の遮光カーテン選びを楽しんでください。

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