キャンピングカー選びを始めると、一度は耳にする「アドリア(Adria)」。スロベニア生まれの欧州ブランドとして、日本でも根強いファンを持つメーカーです。でも、2025年から2026年にかけて、このアドリアがものすごく変わっています。新型の発表が相次ぎ、なんとメルセデス・ベンツとフォルクスワーゲンをベースにしたモデルまで登場しているんです。
この記事では、2025年以降に発表・市販化されたアドリアの新型車を中心に、日本で買えるのかどうか、何がそんなに新しいのかを、最新の公式情報をもとにまとめていきます。
今知っておくべきモデルは、SuperTwin(メルセデス・ベンツ・スプリンターベース・4WD)、Compact Max(フォルクスワーゲン・クラフターベース)、そしてNew Twin世代(欧州のデザインアワードをW受賞)の3つ。これらはどれも、アドリアのこれまでのイメージを覆すような存在です。
アドリアとは?まずは基本をおさらい
アドリアは1965年にスロベニアで創業された、欧州を代表するキャンピングカーメーカーです。Adria Mobilという正式な社名を持ち、2025年にはなんと創業60周年を迎えました。この60年間で累計生産台数は725,000台超に達し、2023/24年度のグループ売上は7億6,700万ユーロ(過去最高)を記録するなど、まさに欧州キャンピングカー業界の牽引役です(Adria Mobil公式サイト「Meet the CEO」2025年7月)。
日本での正規輸入販売元は、岡山県倉敷市に本社を置く株式会社デルタリンク。全国に正規販売店・取次店のネットワークがあり、北海道から九州まで幅広く展開しています(Adria Mobil Japan公式販売店ページ 2026年確認)。
2025年以降の新型モデル:3つの注目車種
ここからが本題です。2024年秋のデュッセルドルフ・キャラバンサロンで一気に公開され、2025年にかけて市販化が進んだモデルたち。時系列で整理していきます。
アドリア初のメルセデスベース「SuperTwin」
「え、アドリアがメルセデス?」と思う方もいるかもしれませんが、これが現実です。
SuperTwinは、アドリアにとって初めてメルセデス・ベンツ・スプリンターをベースにしたキャンピングカーです。最大の特徴は、常時4輪駆動(AWD)を標準装備している点。これまでのアドリアはフィアット・デュカトベースが主流で、4WDモデルはごく一部に限られていました。SuperTwinの登場で、悪路走行性能が格段に向上したと言えます。
レイアウトは2種類。600 SPBと700 SGXというバリエーションが用意され、ポップアップルーフ付きのモデルも展開されています(Adria UK公式ニュース 2024年発表・2025年市販化)。室内にはAlde Diesel 4000 Plusという温水式暖房システムを標準装備。欧州の寒い季節でも快適に過ごせる設計です。
日本に導入されるかどうかは、現時点ではデルタリンクの公式発表がありません。ただし、メルセデス・スプリンターは日本でも広く販売されているベース車両ですから、今後の動向に注目が集まります。
アドリア初のVWベース「Compact Max」
続いてもう一つの「初めて」が、Compact Maxです。
こちらはアドリア初のフォルクスワーゲン・クラフターベースのキャンピングカー。全幅が2.17mというのが大きなポイントで、欧州の狭い街中でも取り回しやすいサイズ感を実現しています(Adria UK公式ニュース 2024年)。
レイアウトはSP(全長6.46m)、SL(同6.95m)、DL(同7.39m)の3種類。エンジンは2.0L TDIディーゼルで、140HPまたは177HPの出力が選べます。トランスミッションは6速MTまたは8速AT。プレミアムポジションのモデルと位置付けられており、インテリアの質感も従来より一段上の仕上がりです。
こちらも日本導入は未発表ですが、VWクラフターは日本でも販売されているため、導入ハードルは比較的低いかもしれません。
デザイン賞をW受賞した「New Twin」世代
アドリアの看板シリーズであるTwinが、2024年秋にフルモデルチェンジしました。これがNew Twin世代(Twin Supreme / Twin Sports)です。
この新型Twin、ただのモデルチェンジではありません。なんと欧州イノベーションアワード2025(インテリアデザイン部門)とドイツ・デザインアワード2025(エクセレント・プロダクトデザイン部門)をW受賞しています(Adria Mobil公式ニュース 2025年)。欧州のデザイン業界が認めたインテリアということですね。
何が革新的かというと、収納ユニットにEPP(発泡ポリプロピレン)というリサイクル可能な素材を採用した点。軽量でありながら強度があり、環境配慮の観点でも評価されています。また、パノラマルーフや全体的なデザインの見直しにより、居住性と開放感が格段に向上しました。
ベース車両は引き続きフィアット・デュカト(最新型)ですが、新型はエクステリアもインテリアも別物と考えて良いでしょう。
20年ぶりのフルチェンジ「New Action」
もう一つ、見逃せないのがActionシリーズです。
2005年に発表され、2025年春までに累計10,000台を突破したコンパクトキャラバンですが、なんと20年ぶりにフルモデルチェンジしました(Adria UK公式「Mind. Set. Action.」2025年)。
新型はActionとAction Sportsの2モデル展開。Actionはクラシックなスタイルを継承しつつ、Action Sportsはよりオフグリッド志向の強い仕様になっています。全長がコンパクトで、日本の狭い道や駐車場でも扱いやすいサイズ感が魅力です。
日本の正規販売店と購入後のサポート
最新モデルの話が続きましたが、現実問題として「購入後のサポートが不安」という声は少なくありません。実際、SNSや掲示板でも「日本での販売店が少ない」「部品供給が遅いのでは」といった懸念の投稿が複数見られました(X・キャンピングカー掲示板 2026年7月確認)。
結論から言うと、正規代理店ルートで購入すれば、ある程度の安心感はあります。
デルタリンクは岡山県倉敷市に本社を置き、全国に販売店・サービス拠点を展開。北海道、宮城、神奈川、福井、愛知、京都、岐阜、埼玉、大阪、岡山、岩手、栃木など、主要都市にネットワークがあります(Adria Mobil Japan公式販売店ページ)。
とはいえ、国産キャンピングカーほど拠点が多くないのも事実。購入を検討する際は、最寄りの正規販売店でのアフターサービス内容を必ず確認することをおすすめします。
ユーザーのリアルな声:どんな評価がある?
実際にアドリアに乗っているユーザーからは、どんな声が上がっているのでしょうか。SNSやQ&Aサイトでの口コミをざっくり集計してみました(2026年7月時点)。
ポジティブな声(約5件)としては、
- 欧州ブランドならではのデザイン性の高さ
- Twinシリーズのレイアウトの自由度や収納の多さ
- 価格の割に装備が充実している(コスパが良い)
といった趣旨の投稿が複数見られました。特にオーナー同士のコミュニティ(Facebookグループ等)が活発で、情報交換がしやすいという声も目立ちました。
一方、ネガティブな声や不安(約3件)としては、
- 販売店やサービス拠点が少ない
- 部品供給に時間がかかるケースがある
- 欧州仕様の車両が日本の道路環境に本当に合うのか
といった趣旨の投稿がありました。特に「購入後のメンテナンス」については、多くのユーザーが関心を持っているテーマだと感じます。
アドリアの歴史とブランド力
ここで少し、アドリアというブランドの成り立ちに触れておきましょう。
1965年、アドリアは「Adria 375」というキャラバン(牽引式トレーラー)でブランドをスタートさせました。その後、1982年に初のモーターホーム「Adriatik」、1995年に初のキャンピングカー(パネルバンコンバージョン)を開発。2005年にはノヴォ・メストに新工場を竣工し、生産体制を強化しています(Adria Mobil公式 History 2025年)。
2017年にはTriganoグループに参画。Triganoは欧州最大級のキャンピングカーグループで、このグループ入りにより、より大規模な開発投資が可能になりました。そして今回紹介した新型モデル群は、そのTriganoグループのシナジーを活かした結果と言えるでしょう。
まとめ:アドリアは今、大きな変革期にある
2025年から2026年にかけてのアドリアは、創業以来最大の変革期にあると言っても過言ではありません。
- メルセデス・ベンツ・スプリンターベースのSuperTwin(AWD標準)
- フォルクスワーゲン・クラフターベースのCompact Max
- デザインアワードをW受賞したNew Twin世代
- 20年ぶりにフルチェンジしたNew Action
これらの新型モデルは、いずれも「アドリア=フィアット・デュカトベース」という従来の常識を覆すものばかりです。
とはいえ、日本への導入状況はまだ流動的。正規代理店のデルタリンクの公式発表をこまめにチェックするのが確実です。特に最新モデルについては、「日本で買えるかどうか」を最優先の判断軸にして情報収集を進めてください。
アドリアは欧州での実績もブランド力も申し分ないメーカーです。あとは日本のユーザーにとって、購入しやすく、アフターケアも安心できる体制が整うかどうか。今後の動向にぜひ注目してみてください。

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