車中泊を始めようと思ったとき、多くの人がぶつかるのが「シートを倒したときの段差問題」。この段差をどうにかしたい、快適に寝られるようにしたい、そう思って「車中泊 段差解消マット」を検索する人は本当に多いんです。でも、ネットで調べるとたくさんの製品が出てきて、どれを選べばいいのか、そもそも自分の車にはどんなマットが合うのか、わからなくなってしまいますよね。
結論から言うと、段差解消マットを選ぶときにいちばん大事なのは「自分の車の段差が実際に何cmなのかを測ること」です。製品の厚みや素材の前に、この実測値がすべての出発点になります。この記事では、車種ごとの段差実測データをもとにした選び方と、レビューでは見えてこない「買ってから後悔しないためのポイント」を中心にまとめました。
車の段差は車種によって3cmから10cmまで大きく違う
まず知っておいてほしいのは、段差の大きさが車種によって本当にバラバラだということです。2026年6月に公開されたBears Rockの検証記事(ベストカーWeb)によると、マツダCX-5の段差は約3cm、スバルフォレスターは約7〜8cmという実測値が出ています。同じSUVでもこれだけ違うんです。また、KINTO編集部の2026年6月の検証では、アルファード(8人乗り)ではシートアレンジによって最大約10cmの段差が生じることが確認されています。
軽自動車でも事情は同じで、N-WGNのビッグラゲッジモードでは段差が50〜80mm(5〜8cm)になるという報告(パーツ選び.com、2026年4月)があります。レガシィアウトバックでは約3cmというデータもあれば、トヨタライズのように「段差というより足元に約50cmの空間ができて寝姿勢が不安定になる」というケースもあります。
つまり、「厚み8cmのマットを買っておけば大丈夫」という単純な話では済まないんですね。自分の車の実測値がわからなければ、適切な製品を選ぶことはほぼ不可能です。
まずは自分の車の段差を正しく測ろう
ここで、多くの記事が飛ばしている「段差の正しい測り方」を紹介します。
まず、後席を倒して実際に寝る状態を作ってください。次に、段差が一番大きい部分(たいていはシートの付け根あたり)に物差しを垂直に当てて、高さの差を測ります。このとき、シートの表面と荷室の床面の「高低差」を見るのがポイントです。マットが収まる幅や奥行きも合わせて測っておくと、あとでサイズ選びに役立ちます。
この実測値がわかれば、「自分の車は段差が5cmだから、少なくとも5cm以上の厚みがあるマットを選ぼう」という基準ができます。実測値を無視して製品を選ぶと、「届けてみたら段差が解消されなかった」という悲しい結果になりかねません。
段差解消マット、購入前に知っておきたい3つの落とし穴
ネットのレビューや比較記事にはあまり出てこないけれど、実際のユーザーからはよく聞く不満やトラブルがいくつかあります。ここでは、購入前に知っておいてほしい3つのポイントをまとめました。
その1:ウレタンの匂いが思ったよりきつい
複数の製品レビュー(Yahoo!ショッピングのセルタンやLevolva、GIMUYAなどの商品ページ、2026年9月確認)で共通して見られたのが、「製品のウレタン臭が強い」という声です。「開封したら部屋中に匂いが広がった」「しばらく陰干しが必要だった」といった趣旨の投稿が複数ありました。マットの機能には直接関係ないかもしれませんが、車内という密閉空間で使うものだけに、匂いに敏感な人は事前に対策を考えておいたほうがいいでしょう。実際、購入者の間では「届いたらすぐに陰干しする」が暗黙のルール化しているようです。
その2:使わないときの収納場所に困る
これは軽自動車ユーザーに特に多い悩みで、「使わないときにどこにしまえばいいのか」という問題です。車中泊マットはある程度の厚みがあるので、折りたたんでもそれなりのサイズになります。インフレータブル式ならコンパクトに収納できますが、ウレタンフォーム式はどうしてもかさばります。購入前に、自宅の収納スペースや車のラゲッジスペースをイメージしておくことをおすすめします。
その3:適合表と実車でサイズ感がズレることがある
特に汎用タイプのマットで見られるのが、「適合表には合うと書いてあったのに、実際に敷いてみたらはみ出た/足りなかった」というケースです。これは、同じ車種でも年式やグレードによってシート形状が微妙に違うことが原因です。できるだけ実車の寸法を測ったうえで、製品のサイズと照らし合わせるようにしましょう。
車種別・段差実測値と推奨マット厚みの目安
ここで、複数の検証記事から集めた車種ごとの実測値を一覧にしました。製品選びの参考にしてください。
| 車種(型式) | 実測段差 | 推奨マット厚みの目安 | 出典 |
|---|---|---|---|
| レガシィアウトバック(BS9/BT5/BT9) | 約3cm | 5cm以上(専用設計推奨) | パーツ選び.com(2026年4月) |
| マツダ CX-5 | 約3cm | 8cm以上推奨 | ベストカーWeb(2026年6月) |
| スバル フォレスター | 約7〜8cm | 8cm以上必須 | ベストカーWeb(2026年6月) |
| トヨタ ライズ | 足元に約50cmの空間が発生 | 8cm以上+形状適合が重要 | ベストカーWeb(2026年6月) |
| N-WGN(JH3/JH4) | 約5〜8cm | 5〜8cm(専用設計推奨) | パーツ選び.com(2026年4月) |
| アルファード(8人乗り) | 約10cm | 8〜10cm以上 | KINTO編集部(2026年6月) |
この表を見るとわかるように、同じ「SUV」でも段差が3cmの車もあれば8cmの車もあります。厚みだけではなく、段差の形状(傾斜なのか、垂直に近い段差なのか)も重要なので、できれば実物を見られるショップで確認するのがベストです。
自分に合ったマットを見つけるための具体的なステップ
ここまでの話を踏まえて、実際にマットを選ぶときの流れを整理しておきます。
ステップ1:実測
まずは自分の車の段差を実際に測ります。この数値がすべての基準になります。
ステップ2:厚みの決定
実測値よりも厚いマットを選びます。段差が5cmなら、余裕を見て7cm以上のものを選ぶのが無難です。8cmあれば多くの車種で対応できるという意見もありますが、アルファードのように10cm近い段差がある場合は別途検討が必要です。
ステップ3:タイプ選び(インフレータブル式 vs ウレタンフォーム式)
コンパクトに収納したいならインフレータブル式、寝心地の良さを優先するならウレタンフォーム式というのが大まかな傾向です。WAQのインフレーター8cmやHikentureの8cmモデルは収納性が評価されています。一方、Bears Rockの8cm車中泊マットはウレタンフォーム式で、寝心地と厚みのバランスが取れているとして累計販売5万5,897枚(2026年6月時点)を突破しています。
ステップ4:車種専用か汎用かを決める
車種専用モデルはジャストフィットしやすく、段差解消効果も高いです。セルタンやLevolvaが展開する車種別マット、シェアスタイルのジムニー専用車中泊マット(JB74/JB64対応、2026年4月発売)などが代表的です。一方、汎用モデルは他車種に買い替えても使い回せるメリットがあります。KITAZAWAのエスカルゴマットは老舗寝具メーカーが手がけるアウトドアブランドとして知られています。
段差解消マットは「買って終わり」じゃない。重ね技でさらに快適に
実は、ユーザーの間ではマット単体ではなく「重ね技」で快適性を高める工夫が広がっています。具体的には、段差解消マットの上にさらに毛布や薄手の絨毯を敷くことで、寝心地が格段に良くなるというものです。直接マットの上に寝袋を置くよりも、このワンクッションがあると体圧分散が変わるとのこと。車内は思ったより冷え込むので、断熱効果も期待できます。
また、ホンダの公式サイト(2026年3月更新)ではN-BOX向けに段差解消クッションを自作するDIY手順が公開されています。自分でサイズをオーダーメイドできるので、市販品に合わないと感じた人は参考にしてみてください。
段差解消マットを選ぶ前に、一度「実測」から始めてみてください
車中泊の快適さは、この「段差」をどう解消するかにかかっていると言っても過言ではありません。製品の価格やデザインに目が行きがちですが、いちばん基本でいちばん大事なのは「自分の車の段差を測る」というたった一つの行動です。
この記事で紹介した実測データや口コミの傾向、収納や匂いといった購入後の落とし穴を参考にしながら、あなたの車とライフスタイルにぴったりの一枚を見つけてください。快適な車中泊ライフの第一歩は、自分自身の実測から始まります。

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